例えば、A,B,C,Dの4人の人間を円形に並べる方法を考える。
但し、回転して同じ並び方になるものは同じ並び方と見なすという条件を課すことにする。
このときの並び方の総数は3!通りである。
というのも、Aの座る場所を一つ固定すれば、あとのB,C,Dを一列に並べる数に等しいからだ。言い方を変えると、同一視をしなければ(つまり椅子を区別すれば)、4!通りの並べ方があるわけだが、回転によって同じ並べ方になる4通りを同一視しているので、
\frac{4!}{4}=3!通り
となるわけだ。

円順列の基本
相異なるn個のものを円形に並べるとき、回転して同じになる並べ方を同一視するなら,並べ方の総数は(n-1)!通りである。

裏返して同じ並べ方になるものも同一視するならどうだろう。このような問題を「数珠順列」などと呼ぶことがある。その場合は、(n-1)!通りのうち、裏返しによって2通りずつが同一視されることになるから,\frac{(n-1)!}{2}通りになる。

ここまでのことは多くの参考書や問題集に基本事項として書かれている。
今回の記事で扱いたいのは、区別をなくした場合だ。

例えば、赤玉2個と青玉2個を円形に並べるとき、回転して同じになるものは同じ並べ方とみなし、さらに同色の玉は区別できないとする。このとき並べ方の総数はいくつだろう?